本題に入る前に、iPhoneの回線を少し整理してみます。
主だった通信手段として二つの回線があります。「Wi-Fi」と「セルラーネットワーク」です。日本ではセルラーネットワークと言ってもGSMやEDGEは使えないので3G回線専用になります。
SMSやMMS、通話は「3G」のみを使用します。
インターネットへの接続やメールは「Wi-Fiと3G」の両方が使えます。
スリープ時(画面が消えてる状態)はWi-Fi圏内にあっても、省電力のために「3G回線のみ」になります。
さて、iPhoneが勝手にパケット課金するケースとして一番原因になりそうなのが「フェッチ」と「プッシュ」に関する設定です。フェッチは定期的にメールサーバーに新着メールがあるか調べるもので、ユーザーが設定した時間毎に通信します。当然、スリープ時にも行っていて、その場合3G回線を使うので、パケット課金されます。
次に「プッシュ(Push Notification Service)」ですが、これはメールに限らず、アプリからの通知など、Push Notification Serverと通信することになるので、こちらもスリープ時には3G回線のみを使ってパケット課金されます。
まぁ、これらはユーザーがON/OFFできることなので「勝手に通信」とは厳密には言わないと思いますが、知らない人には「勝手に通信した!」って思うでしょうから書いておきました。
次にプッシュもフェッチもOFFなのに、パケット課金されているというケースですが、iPhoneは常にグローバルIPアドレスがふられていて、それも定期的にリフレッシュされているようで、恐らくリフレッシュ時にもパケット課金されていると思います。何度か自分iPhoneのグローバルIPアドレスを調べてみましたが、比較的短時間であっても変更されていました。
不確定な通信の可能性として「グローバルIPアドレスを使って何らかの通信が行われてしまう」という不安も…例えば単に、どこかのPCからそのIPアドレス宛にpingを送信されればパケットを受信(課金)してしまいます。とあるグローバルIPアドレス一つに対し、外部からなんらかの接続(ポートスキャンなど)がどんな頻度で起きるものなのかネットワークに詳しくないのでわかりませんが、ネットに蔓延るマルウエアだのクラッカーだの存在を思うと、可能性はゼロではないと思うんですが…詳しい方、ご意見下さい。
次に、Appleと何か通信しているのか?という疑問。こればかりはAppleからの公式なコメントを私は聞いた事がないのでわかりませんが…例えば、公式に認めたものではキルスイッチがあります。これはApp StoreにAppleの審査をすり抜けてマルウェアが配布されていたとして、それを停止させるためのブラックリストをダウンロードできるための仕組みだそうです。詳細な仕組みは不明ですのであくまでも予想ですが、iPhoneがそういったリストを定期的にダウンロード、もしくはダウンロード要求として、Appleのサーバーと通信しているのであればパケット課金されることになるんじゃないかと思います。
Appleが基本的に世界各国でパケット定額の料金プランを基本としているのも、様々な通信を頻繁に使う端末だからなのだと思います。パケット課金についての混乱を招かないために、iPhone 3G発売当初のようにSoftBankがパケット定額フルが「最初から5,985円」に戻る…なんて展開もいささかやりすぎだと思うので、今の「1,029円から」でいいと思うんですが、謎のパケット課金については、もう少し情報が欲しいところですね。
追記:ご自分のiPhoneの現在のグローバルIPアドレスを知りたい方向けに「IPアドレス調べ」を設置してみました。当然ですが、3G回線でのグローバルIPアドレスを知りたい場合に、Wi-Fiで接続していては意味がないのでWi-Fi圏内の方はOFFにして接続して下さい。
